神村さん
国立劇場の「アジアを結ぶ獅子たち」の報告、ありがとうございます。すごく興味深いですね。獅子を扱っているという共通項はあるものの踊り方も、ストーリーも、社会背景も、まったく違うのが面白いですね。
神村さんの観た演目を、YouTubeで検索してみました。韓国の水営野遊は見つからなかったです。残念。
○法霊神楽(ほうりょうかぐら)
東北の神楽にはいろんな共通点があるように思うんですが楽器構成や音楽のリズムは早池峰神楽と似てますね。
早池峰神楽は、獅子頭じゃなくて、鳥兜をかぶるんですね。
あと、群舞になるところは、板沢しし踊りにも似てますね。
いま板沢しし踊りを改めてみたら、その動きが、なんとなく鳥屋の獅子舞にも似てるなぁ。
○テトの獅子舞(ムーラン)
この映像は神戸の長田でベトナム人のコミュニティが行ったベトナムのお正月の行事を記録したものですね。獅子舞のシーンは短いのですが、この正月の風習全体がおもしろいです。ここはたしかDANCE BOXはこの近くですね。
○連獅子
昭和45年の歌舞伎座での連獅子らしい。こんなのアップして松竹からクレームはこないのかな?7分15秒くらいから獅子が登場します。連獅子といえば頭を振り回す動きですが、思えばあれって日本の獅子舞というよりも、韓国の農楽を連想しますね。
ふーん。おもしろいねえ。(大澤)
アーティストがある作品の手法を見出す時の潜在的な力をリサーチによって高めることができると思った。物事の記号的な認識を解体し、自分のウチにある欲求に方法を掴ませ、可能性の幅を広げることができる。なので「Asia Interactive Research」ということを始動しようと思っている。
2010/10/13
2010/09/23
田植えで踊っている人
手塚夏子がインドネシアにリサーチに出発した9月23日、成田空港まで見送ってから、佐倉市にある国立歴史民俗博物館に行きました。その第2展示室「中世」の展示の中で「農村の年中行事」と題したコーナーにあるパネルに、こんな絵がありました。
大勢で田植えをしています。
よく見ると、踊っている人がいる。踊る人は面をつけている。太鼓や小鼓を打つ人もいる。田植えをする人は同じ姿勢をしている。
こりゃなんだろう。お囃子のリズムにあわせて、みんなで一斉に田植えをしている感じかな。なんか楽しそうですな。
この絵は、室町時代の8曲1隻の屏風「月次風俗図屏風」の田植え図だそうです。この解説パネルに書いてあったことがとても興味深かったので、引用させていただきます。
日本の中世は芸能の世紀ともいえる。そこにはやがて能・狂言に結実する田楽、猿楽をはじめとして、歌に舞に語りに、多様な芸場が展開するばかりでなく、文学や美術などの分野においても芸能的性格がつらぬかれているのをみる。宮廷社会に独占されていた古代芸能に対し、中世は、地方民衆のうちに伝えられた歌舞が、武士を先頭とする民衆に担われ、自ら享受されるものとなった時代であり、田楽・猿楽はその代表であり、それらさまざまな芸能は、まさしく庶民の文化として、中世的世界のきざしとともに一斉に登場した。
なるほどなるほど。この絵、とっても好きになりました。
この室町時代に描かれている田植えの、おそらく原型を伝えてくれている行事が、広島県北広島町の「壬生の花田植」。これ、ぜひ見てみたいです。
(大澤)
大勢で田植えをしています。
よく見ると、踊っている人がいる。踊る人は面をつけている。太鼓や小鼓を打つ人もいる。田植えをする人は同じ姿勢をしている。
こりゃなんだろう。お囃子のリズムにあわせて、みんなで一斉に田植えをしている感じかな。なんか楽しそうですな。
この絵は、室町時代の8曲1隻の屏風「月次風俗図屏風」の田植え図だそうです。この解説パネルに書いてあったことがとても興味深かったので、引用させていただきます。
日本の中世は芸能の世紀ともいえる。そこにはやがて能・狂言に結実する田楽、猿楽をはじめとして、歌に舞に語りに、多様な芸場が展開するばかりでなく、文学や美術などの分野においても芸能的性格がつらぬかれているのをみる。宮廷社会に独占されていた古代芸能に対し、中世は、地方民衆のうちに伝えられた歌舞が、武士を先頭とする民衆に担われ、自ら享受されるものとなった時代であり、田楽・猿楽はその代表であり、それらさまざまな芸能は、まさしく庶民の文化として、中世的世界のきざしとともに一斉に登場した。
なるほどなるほど。この絵、とっても好きになりました。
この室町時代に描かれている田植えの、おそらく原型を伝えてくれている行事が、広島県北広島町の「壬生の花田植」。これ、ぜひ見てみたいです。
(大澤)
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